私立高校受験-水戸啓明、水戸葵陵、常磐大学、大成女子

独自問題型「水城、茨城高校」はこちらへ。

 

近年、水戸市内の私立高校の主流となっているのが、「県立模試型」試験です。

茨城県内は、やはり県立優勢。

県立を第一希望として、私立は滑り止めとして併願するのが一般的です。

 

ならば、

県立のそっくり問題を私立入試に使い、県立模擬試験の感覚で受験してもらおう!

というのがこの「県立模試型」の私立高校です。

 

県立模試型-水戸啓明、水戸葵陵、常磐大学、大成女子(3科マーク別日)、茨城キリスト、明秀日立

 

私立にしても受験者を増やすメリットがありますが、受験生にとってもメリットは多いです。

まず、

普段受験している茨統テストや学校の実力テストは、ほとんどが県立試験を模したもの。

つまり、

いつものテスト結果を本番でも出せる可能性が高いのです。

(前回お話したように、難易度の高い問題ではいつもの結果が出せない可能性があります)

 

もう一つ、

県立入試への勉強が加速するというメリットもあります。

11,12月のこの時期に県立の過去問を解く生徒はまだ少ないと思います。

しかし、私立の過去問を解くことで、結果的に年内中に、県立の過去問を解くのと同じような効果を出せるのです。

問題形式を知らないまま勉強するのと、知ったうえで勉強を進めるのには大きな違いがあります。

問題形式を知っていれば、普段の勉強でも、「ここはこんなふうに出そうだな」など、勉強を一歩突っ込んだ深いものにしてくれます。

この作業を年内に行えば、勉強の質は上がるはずです。

 

常磐に注意!

 

また、「県立模試型」の過去問ですが、

常磐大学の英語はリスニングのかわりに発音問題が出ます!

実際の音声重視が英語教育の流れですので、発音問題は今は減りつつあります。

今の中学生は発音問題は不得手、というかやったことがなく慣れていません。

 

リスニングの分(30点分)、発音問題で得点できますか?

常磐大学を受ける生徒は必ず過去問をやるべきです。

 

 

県立型高校の難易度

 

常磐大学以外の県立型入試の高校は、ぱらぱら過去問を見る限りはどこも同じ。

でも、実際に解いてみると違いがあります!

年によって違いがありますので一概には言えませんが、大まかには次のような印象。

 水戸葵陵>水戸啓明>大成女子 

 

入試は、「こういう生徒がほしい」という高校側の意思表示でもあります。

数学の応用や図形ができる生徒は、国公立入試にも対応できる可能性が高いです。

国語の微妙な選択肢の違いを理解できる生徒は、センター現代文にも対応できる可能性が高いです。

「県立模試型」が導入されて数年たちますが、やはり高校側でもどこかで独自性を打ち出してきているのです。

ですから、

受験する高校の過去問は、「県立模試型」であっても、必ずやるべきです。

 

私立高校受験‐茨城高校・水城高校

先日、中3の保護者面談でお話した内容です。

 

近年、水戸市内の私立高校もだいぶ様変わりしてきました。

少子化対策として、入試形式もほとんどが県立模試型の五教科にシフト。

受験生にとっては、特に対策をしなくても結果が出やすいので、受験しやすい形式です。

県立模試型‐ 水戸啓明、水戸葵陵、大成女子(3科別日程)、常磐大学(3科選択あり)、茨城キリスト、明秀日立

 

 

独自問題の水城と茨高

 

一方、独自路線を貫いているのが、表題の茨城高校と水城です。

偏差値的にもこの2校は滑り止めになりにくいところがありますので、注意が必要です。

 

二校は出題形式も独自路線、さらに問題の難易度が高めです。

ですから、普段の茨統テストで65の偏差値を取れているからと言って茨高は確実ではありませんし、水城では思ったような特待コースに合格できないこともあるのです。

 

茨城高校

 

○茨高は言わずと知れた県内私立の雄。

募集人員自体も、中高一貫の生徒が160名。

高校部での募集は80名の枠しかありません。

偏差値は茨統でおよそ65。

入試問題は地区一の難易度です。

茨高は偏差値60超の生徒しか受験しませんので、難易度も容赦なく上げられるのです。

ただ平均点ももちろん下がりますので、水戸一を目指す生徒であればそう構える必要はありませんが、それでもしっかり過去問を解いて臨まないと思ったような結果が出ないこともあります。

 

 

 

 

水城高校

 

○水城は、県内一のマンモス高。
偏差値45程度(Aコース)から70程度のZコースまで非常に幅があります(Bコースは現在スポーツ推薦用のクラス)。

他の私立も細かいコース分けがありますが、例えば入学後は特待クラスを1~2クラスの編成にしてレベルの異なる特待の生徒が同居する状態になるところがほとんどです(特待と準特待が一緒のクラス、S1とS2が同じなど)。

しかし、水城はZクラスだけでも複数クラス。

同じくらいのレベルの生徒だけでクラスが編成できる強みがあります。

 

しかし、

その中で、およそ偏差値45(Aコース)から偏差値70程度(Zコース)の生徒までに幅広く対応した問題を作成しなければなりませんので、難易度の高い問題を含めざるを得ません。

Aコース志望の生徒が難問を解く必要はありませんが、多くの問題の中から基本問題を探して着実に得点していくというのは案外難しい作業です。

また、ここ数年は以前と比べて解きやすい問題が増えてきたと言われますが、それでも現在の中学生たちには解き慣れない難問と感じてしまうようです。

 

ですから、偏差値50未満の生徒、学び舎の生徒であれば育伸社のテストで大きく成績を下げてしまう生徒(育伸社テストが水城のテストに近いわけではありませんが、解きなれない形式の一歩踏み込んだ問題の多いテストという共通点があります)は、水城のみの受験は避けたほうがいいと思います。

水城+県立模試型の2本立てにするのが安心です。